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室内楽科おさらい会

芸大での非常勤講師も3年目、意欲旺盛な学生たちと一緒に勉強させて頂いて、充実した日々を送っている。

今日は、前期のおさらい会の第2夜を聴いてきた。
ブラームス、ベートーヴェン2曲、フォーレ、ヒンデミットと、5曲のソナタを立て続けに聴くのは、さすがに疲れるだろうと覚悟をしていたのだが、全く集中力が途切れることなく、2時間30分にも及ぶプログラムを聴き終えた。

このところ、立て続けによい演奏に接することが多く、同業者としては焦りや羨ましさを感じたり、或はそんなことを超えて深い感動や極度の興奮覚えたりもするのだが、
今日のおさらい会が印象に残ったのは、出演した5人の弦楽器の学生たちがそれぞれに勉強の成果を発揮して、素晴らしかったというだけでなく、偉大な作品を5曲聴き、その時代も国も少しずつ異なる作品たちが最終的に一つの世界を描き出しているように聴こえたから、でもあった。

以下、忘備録のように、今日の感想を書いておこうと思う。
かなり主観的に書いている。当然異論もあるだろうし、音楽史的には間違っているという指摘も受けることもあるだろうが、今感じたことを書き記しておきたく、久々にこのブログに雑文を書き連ねることにした。

ベートーヴェンの音楽には、何か絶対的な価値観に支配され、その中で人生をいかにおくるべきかという強靭な哲学がある。それゆえ、こころ揺さぶられ、励まされたり、共鳴させられたり、時には否定的な感情を覚えることすらあるのだが、
啓蒙主義時代まっただ中の初期の作品となると、語法は決して難しがらずストレートに心に響いてくる。
交響曲のようにパブリシティの強いジャンルとは違い、室内楽曲の場合は作曲家のメッセージはより親密に届く。
それ故か、特にヴァイオリンソナタというジャンルにおけるベートーヴェンの多彩さは、目を見張るものがあるのだ。
今日聴いた3番には、変ホ長調は英雄的な調性だという先入観を忘れさせる、快楽的要素が強い。
それは、音を急速に連ねていくスピード感や、終楽章のどこか田舎っぽい踊りに象徴的だ。
続いて聴いた7番は、ハ短調の切迫感の中に、光を見出そうとする苦悶がある。交響曲には置き換えられないような、謎めいた語法が散見されるにも拘わらず、内面を貫くメッセージは強烈だ。

ここで、1曲目に演奏されたブラームスを思い返す。
確かに、絶対的な価値観は音楽の重力として存在してはいるのだが、それに対峙する人間としての心情が、より赤裸々に綴られていることに気づく。
私は、そんな彼の音楽を長らくどうしても理解できず苦しんでいたのだが、歳を重ねていくごとに共感する部分が増えてきて、少し安心している。
こうあるべきもの、正しいと信じられているもの、それらに対する疑問や戸惑いが、とても解りやすく表現されていることにようやく気付けてきた。
勿論、そこがブラームス作品の重要なファクターだとは断言できないのだが、ベートーヴェンを通してみると、そういった姿がよりはっきりと見えてくる気がしてならない。

そしてフォーレでは、その絶対的な重力から解放されようとする、音楽の自立心を見る。
彼の音楽語法、特にソナタのように伝統的な形式の中での音楽の構成は、フランスの並み居る作曲家たちの中でも、最高に洗練されていると思う。
むしろ、その作曲上のテクニックが素晴らしすぎて、そこに耳を奪われてしまうような作品すら、特に後期には多く見られるように思う。
第1ソナタの第1楽章は恐らくソナタ形式で書かれているのだろうけれど、これをベートーヴェンの延長線上で捉えようとすると、第1主題に対するアンチテーゼのようなものはいったいどこにあるんだろうか、そもそもこの楽章の第2主題はどれなんだろうか、などと面食らうことになる。
次第に彼の世界に引き込まれていき、全楽章聴き終えた時には、新しい音楽としてのあり方をすっきりと見せられた気がして、深い感動を覚えるのだ。

最後にヒンデミット。
ここで再び、重力を持った音楽へ戻ってくる。
Op. 11-4を、フォーレの後に聴いたことは、得難い体験だった。
どこかのフランスの作曲家の作品?と言いたくなるような幕開けに疑問を持たずに吸い込まれ、
一貫した強靭なエネルギーを保ちながらも、多彩なキャラクターを行き来しつつ終結に向かっていくその作品のバックグラウンドには、やはりベートーヴェン、ブラームスと、ドイツ音楽の伝統が意識してきた重力の存在がある。
全楽章が連続されて演奏されるソナタの仮面を被っているが、作品全体が1つの巨大な変奏曲のようにも聴こえてくるのだ。

こうして全5曲を聴き終え、クラシック音楽の歴史はなんとも奥深いものだろうと、ため息をついた。
多種多様な作品がそれぞれに作用しあい、その組み合わせ如何では、更なる新しい世界が空間に生み出されるということを改めて認識した。そんな演奏会であった。
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ナント公演

1月28日~2月4日まで、フランスのナントで開催されているラフォルジュルネ音楽祭に行って参りました。
山田和樹指揮の横浜シンフォニエッタのメンバーとして。日本のオーケストラとしては、本場のLFJ(ラフォルジュルネ)には初参加ということです。

詳しくはfacebookに「横浜シンフォニエッタ」のページがあり、写真もたくさん載っていますのでご覧いただければと思いますが、ここには私の感想や、個人的に忘れたくない思い出などを書き綴っておこうと思っています。
かなり長くなるので、お時間のあるときに読んで頂けたら嬉しいです。

今回の公演は、5日間で7公演、11曲というハードスケジュールでした。また、LFJのテーマがフランスとスペインだったので、地元フランスの聴衆の前で、フランス音楽を演奏しなければならないプレッシャーは並々ならぬものがありました。

1月28日 成田を出発。フランスへ。この日は千葉方面は雪が降っており、成田空港は除雪作業のため2つの滑走路を順次閉鎖していました。同日中にナントに着く手段として、11時5分発と12時45分発の2便が選べたのですが、パリでのTGVへの乗り換えに余裕がある早い便を選んだのですが、予定が大きく遅れて13時少し前にようやくフライト。12時45分の便も直後にフライトしたそうです。
今回航空会社は、JALだったのですが、恥ずかしながら日本の航空会社で海外へ行くのは初めて。機内食の美味しさとビールの豊富さ(エビス、プレモル、ラガー、スーパードライが揃っている)に驚きました。
パリから走ってTGVに乗り継ぎナントへ。ナントは東京よりも暖かく、湿度も高くてとても過ごしやすい気候でした。ただ、我々の滞在中はほぼ雨だったのですが。
ホテルにはキッチンもついていてとても快適。事務局としての最初の仕事は、配布されたミールクーポンの束を各奏者に分けること。ナント滞在中は、朝食はホテルで、昼食、夕食はLFJの会場で食べることが出来ます。

1月29日 練習日
9:00にホテルのロビーに集合しメンバーにミールクーポンとバックステージパスを配布。日本のLFJでもそうですが、出演者パスがあればどんな演奏会にも入場できるのです。
10:00~15:00
本番指揮者の山田和樹くんはこのころパリ室内管弦楽団とリハーサル中だったので、アシスタント指揮者でライプツィヒからかけつけてくれた高井優希さんの指揮のもと早速練習。
リハーサル会場は、本番会場の目の前にあり、小ホールのような劇場のような、響きの少ない場所でした。
ここでは昼食をはさんで、ドビュッシー小組曲、ファリャ三角帽子、ラヴェルのクープランの墓、ビゼーの交響曲を練習。高井さんの練習は、良い意味で代役指揮者としての役割をきちんと果たすものでした。
昼食会場には、豊富な種類のオードブルとメインディッシュが用意されていて、我々の滞在中の健康を守り、食欲を充分に満たすものでした!もちろんワインも。

20:00~23:00
指揮者の山田くんがパリから到着。ちょっとハプニングがあったようですが、元気にリハーサル開始。翌日のプログラム、つまり我々のデビュー戦となる、ドビュッシーの神聖な舞曲と世俗的な舞曲、ロドリーゴのアランフェス協奏曲、そしてファリャの三角帽子を練習。このプログラムでは私はコンサートマスターだったのでとても緊張していました。山田くんからは弦楽器の奏法について細かく指示があり、ドビュッシーのボーイングは彼と横シンのコンビならではのとても独特なものが採用されました。オーケストラの音色がどんどん変わっていきます。スペイン人のギタリスト、エマニュエルを迎えてのアランフェス協奏曲は決して大暴れしない大人の音楽。ソリストのかっこよさにため息をつきます。なんとも男の色気のある音色!


1月30日 公演1日目
10:00~17:00 リハーサル
前日に引き続き、この日の公演のリハーサルに加え、翌日以降のプログラムもリハーサル。ドビュッシーのハープのソリストが怪我で出演出来なくなると言うハプニング!急遽プログラム変更か、と思いきや、代役のハーピストが登場。イザベル・モレッティさんというハーピストはフランスでとても有名な方のようで、難曲を見事に暗譜で演奏。フランス音楽に不慣れな私をどれだけ導いて下さったでしょう…。みずみずしい音のシャワーをハープの間横で浴びまくりました。

20:30~ コンサート1
神聖な舞曲と世俗的な舞曲→三角帽子→アランフェス。
1度ホテルに帰って休んでから、再び会場で夕食をとり、500人くらいの小さなホールで演奏会。
1回目の演奏会の成功は、今後のLFJ中の我々の演奏に大きくかかわるものだから、と緊張していたら、同室のフルーティストから「なんで緊張するの?ただ音楽をやればいいんだよ。大丈夫。」と言われて気が楽になる。(とはいえ、彼も絶対緊張していたと思う!)
我々のデビュー戦はとんでもない熱演になりました。特にファリャでは指揮者とオーケストラが燃え上がり、お客さんからも熱い拍手を頂きました。

うすいGM

写真の中央の人物は、ピアニストにして、我らが横浜シンフォニエッタのジェネラルマネージャーU氏。
今回の公演ではファリャのピアノを担当。ソリストとして、室内楽奏者として大活躍の彼だがオケ中ピアノは初めてで、指揮者から随分と指示を受けていました。本番はさすがの集中力でオーケストラを見事に牽引していました。さすが!


1月31日 公演2日目
10:00~15:00 リハーサル
前日の成功を受けて、オーケストラのボルテージは上がり調子。フランスの空気がそうさせるのか、LFJの空気がそうさせるのか、今までオーケストラからは出なかったような音が次々と出てきます。
そう、LFJでは、とにかくその音楽祭の熱気に包まれ、雰囲気の中で演奏して行くのが最善の道だとみんな感じ取ったようです。
最初にロドリーゴのアンダルシア協奏曲のリハーサル。4人のギタリストが並んで演奏するのは圧巻。それゆえこの曲は「四兄弟」というあだ名で呼ばれるようになった。ヴィヴァルディの協奏曲からの影響をモロに感じる作風。オーケストラではトランペットが大活躍。わざと調子っぱずれに書かれた部分もあって面白い。
続いてはサンサーンスのピアノ協奏曲第2番。アンナ・ケフェレックさんをお迎えして。以前芸大で公開講座を開いたことでそのお名前は知っていたものの実演に接するのは初めて。手作りの料理で最高のおもてなしをされているような演奏。素晴らしかった。
その後、当夜のプログラムである小組曲、ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌ、ビゼーの交響曲を練習。ビゼーは我々のデビューCDに納められた曲なだけに、みんな大張りきりで演奏しました。
続いては翌日のプログラムであるシャブリエのハバネラを練習。5分足らずの小曲ながら、なかなか形にならない。メンバーから次々に意見が飛び交います。
「ハバネラのリズム感が違う」「フレーズが繋がらない」「色気が足りない」などなど。指揮者はそれらの意見をどんどん取り入れて形にしていく。
「小さいくせに、やたら威力があるから、むしろハバネロだね。」
こういうリハーサルが出来るのも横浜シンフォニエッタならではだと改めて嬉しく思いました。

17:00~ コンサート2
小組曲→パヴァーヌ→ビゼー
LFJでは珍しい、ソリスト無しのプログラム。800人の中ホールは満席。オーケストラの実力が試されます。
小組曲で既に熱い拍手を頂き、ビゼー終演後はブラボーの歓声とともにスタンディングオーベーションを頂く。メンバーの何人かは涙を流して喜んでいました。拍手が鳴りやまず、ビゼーの交響曲の最後30秒を演奏。
終演後にロビーを通ってレストランへ向かう途中、たくさんのお客さんから声をかけられる。演奏者と聴衆の導線が一緒なのもLFJの醍醐味なのかもしれない。たくさんの賛辞を頂く中、初老の男性からいただいた"It was best concert in my life!"という一言は本当に嬉しかった。
その後ホールのレストランで夕食。ようやくワインにありつける!たくさんワインを頂き、何人かは夜の街に繰り出してビールも楽しんでいたようでした。


2月1日 演奏会3日目
16:00~ コンサート3
神聖なる舞曲→三角帽子→アランフェス
1日目と同じプログラムでの演奏会。コンサートマスターの席からは、この数日間でのオーケストラの成熟がよくわかる。山田くんの指揮もどんどん奏者の自由を委ねるようになっていきます。ドビュッシーは引き続き代役のイザベルさんが演奏。ファリャでは前回よりも落ち着いた演奏、と思いきや最後の最後で火が付く熱演!アランフェスではエマニュエルさんのソロを存分に楽しめる余裕も出て来ました。アンコールにアルハンブラの思い出をソロで演奏してくれました。ギターって、こんなにも美しいレガートが歌えるんだな…。と感動。華やかだけれど渋くてずっしり来る演奏。

18:00~23:00
公演の後、夕食をはさんでリハーサル。
ミヨーの屋根の上の牛は、明日本番にも拘わらずここで初めてのリハーサル。これも山田くんの作戦だったそうです。一気に仕上げて、この作品のコラージュ感を出したいと。
英語ではThe Ox on the Roofという作品。山田くんは、以前この曲をやったときに Beaf on the Roof と言い間違えた失敗談を皆の前で披露。その後、この曲はビーフとみんなから呼ばれるようになりました。
脳内にエンドレスで流れるようなこの作品、帰りのバスの中ではみんなこの曲を口ずさんでいました。

ところでLFJでは10近い会場で同時進行で演奏会が行われており、出演者は会場を移動して出演することもしばしば。にも拘わらず、演奏会自体が延長して開演が遅れたりもすることがあります。
我々のツアーに同行してくれたステージマネージャーのA女史、素晴らしい働きで地元フランスのステージ関係者から「世界一のステージマネージャー」と絶賛されるほど。彼女の迅速な舞台転換のおかげで、我々のオーケストラは、押していたスケジュールを戻す役割も果たしました。
小さな身体でハープを1人で担いで舞台転換をする姿に、聴衆から拍手が起こる一場面も…。

2月2日 本番4日目
13:45~ コンサート4
パヴァーヌ→シャブリエ「ハバネラ」→「四兄弟」
一番大きな1900の会場での演奏会。テレビ収録、インターネットでの生中継も入るということで緊張感のある演奏会でした。パヴァーヌの冒頭のホルンソロ。美しいヴィブラートを伴った音色が大きなホールに静かに溶けて行く、至福の一時でした。ホルンの友田さんは、今回のLFJ中、5回のパヴァーヌを演奏することになります。

16:00~20:00
この日のリハーサルはいつもの会場では無くて、近くにあるナント音楽院のベルリオーズという広間を借りての練習でした。
席について音を出してびっくり。フランスの音がする…。正直、一番自分の出す音に感動したのはこの瞬間かもしれません。オーケストラのリハーサルは早めに終わったので、自分のソロの曲を練習。何度ひいてもしっくりこなかったフォーレの1番ソナタの終楽章を弾いて、ようやく何かが見え始めたような気分になる。フランクのソナタ、ショーソンのポエム…。ポエムは2月末に弾く予定だったのだけど、ストラヴィンスキーのイタリア組曲に変更したんだっけ。こんなことになるならポエムにしておけばよかったかな…とちょっと後悔。

22:15~コンサート5
パヴァーヌ→サンサーンス:ピアノ協奏曲2番→ビーフ
中ホールでの演奏。サンサーンスではケフェレックさんの美しい音色に酔いしれる。1楽章は少しかみ合わない部分もあったけれど、だんだんとオーケストラも一体となっていく。アンコールではシャミナードの作品かな、初めて聞く曲だったけれど、静かで美しかった。ピアノからあんな音が出るなんて…。
後半のミヨーはオーケストラの若さが爆発した演奏になりました!まるで不思議な夢を見ているような20分間。テーマが12調全てに転調して繰り返されるという、まさにめまぐるしい作品。
ギロという擦って音を出す打楽器が大活躍するのですが、張り切って演奏しすぎて木のバチがどんどん削れてしまったそうです。もう少しで折れるところでした、と打楽器奏者の話。
それにしてもソリストのケフェレックさん、夜間の演奏会にも拘わらずミヨーも客席で聞いて下さり、我々に暖かい拍手を送って下さいました。ありがたいことです。

2月3日 本番5日目

11:00~ ミシェル・コルボ指揮のローザンヌ室内合唱団、フォーレのレクイエムを聴きに行く。
それぞれが普通に、自然に歌っているのに、最高に音楽的で美しい。美しいことが必然であるような。こんな声、日本人には絶対出せないんじゃないか…なんて言ってしまったらおしまいなんだろうけれど…。
SATBそれぞれ8人くらいずつのイーブンな編成。ソプラノのソロは合唱団員が担う。これまた自然で素晴らしい。
途中、合唱団の女性が具合が悪くなり(?)退場するハプニングも…。長丁場のLFJ、こういうこともあるのでしょう。

13:00~15:00 リハーサル
最後の演目であるラヴェル:クープランの墓のみをリハーサル。
山田くんから冒頭のオーボエの難所に「いったいいつからオーボエの音は変わったんだろうね。21世紀のコンクールで優勝するための音では無くて、20世紀初頭のオーボエの音で吹いて欲しい。どちらかというと無防備な感じで…」などなど最終日にも拘わらずたくさんの注文が。
特に2曲目のフォルラーヌには相当な時間を費やしました。
「この曲は長いから冒頭のフレーズがしっかり紡がれないとお客さんは退屈するんじゃないかな。」「スタッカートは常にアクセントに向かっていって、テヌートは立ち止まるような感じ…?」またも奏者間からたくさんの意見が飛び交います。
リゴードンの冒頭「もっと空気を入れて!」他、今までイメージすることの出来なかった音色のパレットがどんどん増えていくような素晴らしいリハーサル。今日で終わりなのが本当に残念。

17:15~ コンサート6
パヴァーヌ→シャブリエ「ハバネラ」→「四兄弟」
前日に引き続き1900のホールでの演奏会。ハバネロは名演だったと思う。この曲が隠れた名曲であったことを思い知る。でも日本ではどうなんだろうな…色々な想いが駆け巡りました。

19:15~ コンサート7
パヴァーヌ→クープランの墓→ビゼー
いよいよ最後の演奏会。800のホールに移動する道すがら、現地のステージ関係者より「今日は君たちのステージで終わりだから、2時間アンコールしてもいいよ!」と言われる。何か日本の曲を準備してはよかったな。とはいえ、この時点まで全く余裕はなかったのだけれど。
ビゼーは前回を上回る演奏だったように思います。ここまで我々がこだわってきた音色へのこだわりと、燃え上がるような情熱が化学反応を起こし、異様なボルテージに。予想通り、と言ってはいけないのだろうけど、割れんばかりの大拍手をいただく。
アンコールに急遽ハバネロを。この曲、また演奏することはあるのだろうか…。次に演奏する時は、必ずナントのことを思い出すだろう…。そしてさらにビゼーの終楽章をまるまるアンコール。
拍手は鳴りやまない。こうして全てのコンサートは終わったのでした。

2月4日 日本へ。
パリに早く向い、束の間の観光を楽しんだメンバーもいたようですが(中には4時間強で、オペラ座→オランジュリー美術館→ノートルダム大聖堂→シャンゼリゼ通りでディナー→凱旋門という素晴らしい観光をした方もいた模様)、私はナントに残りゆっくりと観光。
ナントの有名レストラン「シガル」で昼食。シガルとは蝉のことだそうです。

ナントのレストラン

フォアグラのパテや、マグロのソテーなどを堪能。ナントはヨーロッパでも有数のシーフードがおいしいところだとか。
その後はナントの街を散策。前日まではホテルとホールしか知らなかったので、こんなに見どころがたくさんあるって知らなかった。
TGVでパリに出て、エールフランスで日本へ。とても空いていたので4席並びの席を独占出来たため、エコノミークラスにも拘わらず横になって熟睡して帰国しました。

今回お世話になった皆さまと、フランスの素晴らしい聴衆に心からの感謝。
この日々を糧に、また前進して行こうと思っています。

また、こんな長い日記を読んで下さった方、ありがとうございました。
こちらのブログは、最近は全く更新していなかったのですが、少しずつでも書いていきたいと思っています。

卒業式→受難曲→LIVE

学部4年間、修士3年間、助手として1年間、博士5年間…
13年も通った芸大を卒業しました。

長すぎるくらい通っていたので、未練はもう無いのですが、式が始まる前に学部を卒業する後輩と写真を撮っていて、
「もう学校で会えなくなっちゃうんですねー」
と言われた時に、ちょっと泣きそうになりました。

そうだ。学校は授業を受けたり、練習しに行ったりするだけの場所じゃなくて、
友達に会ったり、話したり、一緒にご飯を食べたり、
そういうことが出来る場所だったんだな…

学割も図書館も使えなくなるし、しばらくは不便に感じる日々が続きそうです。

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卒業式後はそのまま27日に本番のあるマタイ受難曲のリハーサルに直行。

バッハの受難曲を弾く時は、楽しくて(というのも変な話ですが)仕事をしているということを忘れてしまいます。
この曲に出会えたこと、弾けること、バッハがこんなにも素晴らしい曲を書いてくれたことに感謝しつつ…

卒業式→マタイ 直行組で記念撮影。左から、ファゴットの江草智子さん、私、フラウト・トラヴェルソの岩原敏美さんです。
20100325151300.jpg

これからの音楽界を背負って立つ若手に囲まれ、頼もしい限りです。

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夜は、ポップス界の重鎮ベーシスト、齋藤順さんのLIVEへ!
題して「春夜会 ベースが目立ってどこがわるい!?」

順さんとは2004年にミュージカルでご一緒させて頂いて以来、年に数回一緒に弾かせて頂いております。
初対面の時に、「私の初恋の人と同じ名前です!」といって、ドン引きされたのが懐かしいです…笑
もちろん、私の初恋の人は女性ですよ!!

LIVEの内容は、期待をはるかに上回る素晴らしいものでした。
コントラバスでなければ出来ないことが詰まった、最高のおもてなしを受けているような3時間。

正直、これを聴くまで、コントラバスを解っていなかったかも知れません。
こんなに素敵な楽器だったなんて…!!
順さんスゴイです!!

前半の最後には、コントラバスカルテット 「ブラックバス」 がゲストとして登場。
みんな芸大の後輩ですが、おそろしくクオリティーが高い!

ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」の3楽章を5拍子で…アレンジが素晴らしい!
いつか単体のLIVEも行かなければ!!

後半にはゲストの米良美一さんが登場!
もののけ姫をいつもの裏声で歌ったあとは、地声で「いいじゃないの幸せならば」を歌う。

MCで「ずっと裏声で歌ってきて、もののけ的な存在と思われていたけれど、もう40ですしこれからは地声で、歌詞の内容が深い歌を歌って行きたいと思っています。」と。

アンコールという形で披露された「愛の賛歌」。
言葉を噛み締めるように熱唱する。
私は迂闊にも泣いてしまいました。

歌詞に気持ちを込める…歌曲のようですが、日本歌曲やバロック音楽を歌ってきた米良さんならではの「愛の賛歌」だったのかもしれません。

その後は、順さんのソロに戻って、たっぷりとコントラバスを堪能。
ベースラインへ、メロディーラインへと自由自在に動くコントラバスの魅力を味わいました。

写真は、なぜか一緒に行くことになってしまった、私にとってはレアキャラの上原なな江さまです。
20100325221829.jpg

パーカッションデュオ Himmel ヒメル のメンバーとして、これからどんどん活動の場所を広げていくことでしょう!

多忙な彼女ですが、またいつかゆっくりお話したいですねー

JUN SAITOH 「春夜会」 2010年3月25日
六本木スイートベイジルSTB139

出演
コントラバス 齋藤順
ピアノ 塩入俊哉
パーカッション 楯直己

コントラバスカルテット「ブラックバス」
木村将之 永田由貴 高杉健人 吉田聖也

スペシャルゲスト 米良美一

ナビゲーター 宮川俊二
プロフィール

satoki..ng

Author:satoki..ng
長岡聡季
ヴァイオリニスト、ヴィオリスト
音楽博士

プロフィール、出演情報はこちらの☆から!!↓



Satoki Nagaoka
PhD, Violinist, Violist, Conductor

Profile (English)

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