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トロンボーン

少し遅くなってしまいましたが、先週のショパン・プロジェクトについて少し書こうと思います。

今回のプロジェクトは、フルート奏者、指揮者として活躍中の有田正弘さん率いる、クラシカル・プレイヤーズ・トウキョウというオーケストラをバックに、世界的なピアニスト仲道郁代さんが、ショパンの協奏曲2曲を録音し、そのうち1つを演奏会で披露するというものでした。

しかも、仲道さんが演奏するピアノは、ショパンが愛したプレイエルというメーカーのピアノ。
ショパンがイメージしていたピアノ協奏曲の響きを、現代で再創造しようという演奏会でした。

当然、オーケストラも当時の響きに近づけるべく、弦楽器はガット弦を張り、管楽器もキーシステムが現代のものよりシンプルだった当時の楽器を使用。

それにより、新しいオーケストラの響きが想像されていく様はエキサイティングでした。

CDは年内に発売予定だそうです。
もし興味のあるかたはぜひご一聴下さいませ!!


さてさて…

ショパンの協奏曲を現代楽器のオーケストラで演奏する場合、たまに問題になる箇所があるそうです。
(私は初めて聞きましたが…)

以下の楽譜のTbn. つまりトロンボーンのパートをご覧ください。

ショパン楽譜

トロンボーンのパートに長いスラーが付されています。

後半同じ旋律で合流してくる2番ファゴットにはスラーが付されていませんね。
(ちなみに、同じ動きをしている、チェロとコントラバスのパートには、異なったアーティキュレーションが付されています。)

この曲は、ショパン自身の自筆のスコアが残されており、彼はパートごとに異なったニュアンスを書きこんでいる箇所が多くみられます。

弦楽器はテヌート、木管楽器はスタッカート、そして金管はもっと短い音価で書かれていたりと…

現代の大きなオーケストラでは、統一しても、そのまま演奏しても大差ないような部分も、小編成のオーケストラだと、細部がつまびらかになる面白さがあります。

一聴すると、オーケストラのニュアンスをそろえ忘れてしまったように聴こえてしまう箇所も…
しかし、ショパンの意図を説得力を持って音化するために、録音のセッションではわずか1小節に何十分もかかったたこともありました。

さて、トロンボーンという楽器は、スライドをずらして演奏するため、スラーというのは非常に難しいのはご案内のとおり…。グリッサンドの音が入ってしまいます。

この楽譜の箇所では、ファゴットにスラーを書き、トロンボーンは音を少し切って演奏するのがふさわしいのでは…

しかし、今回のプロジェクトでは、このようなトロンボーンを使って演奏しました。

バルブトロンボーン

これが当時使われていたバルブ・トロンボーンです。
現代のフレンチ・ホルンのバルブ・システムに似たバルブが付いており、演奏者は唇とスライドではなくて、唇とバルブで音程を決めることが出来るのです。

これにより、ショパンの書いた楽譜が忠実に再現出来る訳ですね。

奏者によれば、ブラームスの交響曲の中にも、おそらくこのトロンボーンを用いることを匂わせる部分がある、との事…

真相はいかに…!!
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長岡聡季
ヴァイオリニスト、ヴィオリスト
音楽博士

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Satoki Nagaoka
PhD, Violinist, Violist, Conductor

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